ビワマス釣り 100+の疑問

FAQ 96


[Q]


 ボートの安全な離岸・着岸はどうするのか?



[A]


風向きと舫い(係留ロープ)の結ぶ・放すの手順です。まず桟橋などに着岸する場合、風上に船首を向ける位置で着岸を行います。河川であれば川上に船首を向けます。着岸したら直ちに船首のロープを手に持って桟橋に飛び移ります。エンジンは基本切っていません。飛び移るのにもたもたして風が強くてボートが桟橋から離れてしまったら再度仕切り直しですが、そこでエンジンが停止しているとどんどん流されます。最悪エンジンが再始動しない場合はコントロール不能で流され他船などに衝突したり漂流します。無事に桟橋に飛び移れたならば船首より前方の杭にロープを結びます。舫い結びです。かた結びとか素人みたいなことはやめましょう。後で外すときにイライラします。風上の船首から係留すると通常は船尾も桟橋に寄っているのですが、風向きが横ですと場合によっては船尾が風に吹かれて離れますが、ボートの縁を手で引き寄せて桟橋に付けます。このとき桟橋側のボートの縁に船尾のロープをまとめておくと係留作業が楽です。同じように船尾の後方の杭に舫い結びをします。それからボートに乗り直してエンジンを切ります。次に桟橋から離岸する場合です。燃料が入っていることを確認します。琵琶湖の沖で燃料切れはシャレになりませんから。スクリュー周りに異物が絡みついていないかとか、スクリューが破損していないか、スクリューが脱落していないを確認します。ここまではヤマハとかのスクールでも教える常識です。係留している舫い(ロープ)が何本あるか確認します。船首・船尾にいつも1本ずつとは限りません。船首・船尾のロープ1本ずつ以外は外します。エンジンを始動します。風下側のロープを外します。通常は船尾側です。外したロープはボート内に入れておきます。次に船首のロープを外しますが、ロープは手にしっかりと握っています。そのままボートに投げ込んでから自分も飛び乗る人もたまに見かけますが間抜けですからやめましょう。ロープを握ったままボートに乗り込みます。万が一乗り損なったり突風が吹いてボートが桟橋から引き離されたりしてもロープを持っていれば引き寄せられます。放していたらエンジンがかかったまま無人漂流です。ポイントに向かって低速で桟橋から離岸する場合、はやる心を抑えてボートの後ろを見てください。切り損ないの沢庵みたいにボートがずらずら繋がって着いてきている場合があります。最後に今まで見聞きした珍事件です。注意してください。笑い話で済まない場合がありますから。芦ノ湖でボートに乗った釣人が休憩しようと近くの浜岸にボートを上げて係留して昼寝をしたら、ロープがほどけてボートが沖に流されてしまった。湖上で釣り道具だけが乗ったボートがぷかぷかと無人で漂流しているとの目撃が伝わり、すわ落水事故発生か!?で地元で大騒ぎになっていた最中に、その釣人がひょこひょこと歩いて帰ってきた事件。琵琶湖で無人のボートを曳き船している釣り船を見たとの連絡が来てボート屋では、えらいこっちゃ、遭難事故かもしれん"て大騒ぎ。曳き船していたボートが桟橋に戻ってきたので事情を訊いたら、ポイントに到着してさあ釣りをしようと後ろを振り返ったら空のボートが繋がっていたとの間抜けな話。係留をすべて解いたことを確認せずに慌てて離岸したためだ。銀山湖では朝一番でポイントに急行するのが習わしのようで船尾の係留金具が隣のボートに接続されたままエンジン全開で出発しようとして、筏のように何艘も隣のボートとつながっていたボートたちが激しくがくんと揺れて朝の出発準備に大忙しの人たちに大顰蹙だった事件。落水者が出なくてよかったよ・・・等々。一人で恥をかいている分には構わないが地元巻き込んで遭難事故か"と誤解されるミスは注意しましょう。