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理屈で言ったら水温躍動層の直下ですが、たまにいい思いした時は水温躍動層の内部、特に層の下の方て気がします。昔魚群探知機を購入した時に、先輩からしばらく釣れなくなるからと言われたことがあります。今では懐かしい骨董品の紙ロールの記録式魚群探知機で調整ばっちりでやると、点々とサーモクラインが点描きされます。そしてその下にたまにへの字が現れるわけですよ。そうすると全く迷うことなくそこがタナだと思ってあれやこれややって曳くわけだけど意外に釣れない。ひどい時は高価な魚群探知機を持っていない方が釣れたりする。そんなあるとき昭和50年代に書かれた中禅寺湖のトローリングのレポートを偶然見つけて、これと同じ問題が挙げられていた上で魚群探知機と水温躍動層についての釣り人としての見解が述べられているのを興味深く熟読したことがある。ルアーにヒットしてくる活性の高いホンマスなどは水温躍動層の直下に待機していて、躍動層の内部にいるベイトを食べるために躍動層に飛び込んで行き、捕食後にまた躍動層の直下に戻るのではないかと。水温躍動層の直下でベイトを見上げヒット&ランの一撃離脱が生態ではないかと、長いトローリング経験から想像すると書いてあった。実に興味深い。逆にいうと水温躍動層直下にいるホンマスは捕食する気がない、巡航モードなのか。そこにルアーを曳いても捕食の意思は乏しいし、そもそも上部を向いている捕食管制レーダーに映っていないではないかな。だから魚群探知機には映っているのに釣れない負のスパイラルに陥るのではないかとね。ところで水温躍動層の直下は釣れないと断言しているのではありません。こういうことを知っていた上で今自分が躍動層の直下を狙っているのか、あるいは躍動層の内部を狙っているのか、明確に意識して曳くべきだということです。 |