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出来の良いプロタイプは改造せずにオリジナルのままで保管し、改造は新たにプロタイプを作り直すことです。改造というと何となく改良作業に本人は思えているかもしれませんが、実際には意図せぬ改悪作業も少なくありません。レイクトローラーは漁具の自作が多いことから、この改悪作業は意識的・システム的に製造工程から排除しなければなりません。絶妙のアクションをするシェルスプーンがスイムテストで偶然出来た時、あるいは実釣で予想以上に釣果が上がった時、釣りの悪魔がささやくのです。あとちょっと改造したらもっと釣れるようになるぞ・・・と。そして悪魔のささやきに惑わされて少し削ってアールを調整したが最後、もう二度とあのアクションは再現しないしあの爆釣も二度と体験できなくなってしまいます。目が覚めて慌てて改造し直してももう後の祭り。最悪元に戻すことも、そもそも元がどうであったかのデータも現物(プロトタイム)も無いのです。初号機、壱号機、弐号機・・・エヴはまんざら適当ではないのですよ。そうそうこういう話をすると、さもルアー制作の話だけかと思われてしまうかもしれませんが、ラインシステム。仕掛けもそうです。こっちの方がより重要な気がします。ルアー単体が釣るんではなくてラインシステム全体が釣るもんだと思っています。 |