第5話 桜の咲くころは要注意 |
今シーズン初めての琵琶湖釣行。期待に胸躍るのに一週間前に能登半島で大きな地震で一抹の不安。なぜかというと地震直後の釣行て、少ない経験の中でもろくな釣果があった例がないんだな、これが。 |
50センチが2本で後は平均サイズのみ。 27メートルの大深度曳き もあれば3センチルアーもあった。 小さいルアーには小さい魚でほぼ 一致していた。 とにかく魚がいない。 |
翌日曜日はS社長がお客さんと釣り。宿泊組の釣師朗たちは朝飯食べていつものと おりまったりしていたら、船宿の親父から緊急連絡。なんのこっちゃか分からない ので表に出てみると、係留していた船が流出したようだ。釣師朗は昨日はしっかり 係留したぞ? しかも沖を見れば、無人の2艘を引っ張る船がこっちへ向かってい るシュールな光景が眼に飛び込んできた。 普通無人船を見れば落水、行方不明者2名か!?と驚くのだが、なんかそうじゃな いみたいだ。切り損ねたタクアン状態で出船したようだ。沖に出で後ろを見たら幽 霊船が2艘もくっ付いていた由。船が並列係留しているときは、自船の舫がどこに どう結ばれているかよく見ておかないと、銀山だと10艘位引き連れて渡し舟状態 になってしまうな。そんな出漁前の大爆笑喜劇を目撃してから、相変わらずだらだ らと出漁した。 昨夜教えてもらった遠洋漁業のはるか沖の口で説明のしようがない漁場に、GPS 見ながら一気に向かった。距離で7キロ以上あったぞ。そこで数少ない魚群を10 0メートル先からでも引き寄せられるようフラッシャー仕掛けもぶち込んで、ねっ とりまったりと微風の中曳くのだがかすりもしない。魚探も無反応でなんかまった く生命反応が感じられない。 そこから最深部まで曳くも状況変わらず。僚船の状況を聞くとS社長が朝一で50 センチを揚げただけで、ROSCOさん、hayasiさんも珍しく徹頭徹尾ノー ピク。昨日効いた当りルアーでもノーピクだそうで、ご両名とも魚探が故障か?て ぐらいのお寒い状況だった。 大崎周辺は桜の名所で、盛期には船宿からお座敷船が出るのだが、そういえは桟橋 の横にも古いお座敷船が繋がれていたな。次回はあれに肴と酒を持ち込んで、操船 してもらって両舷の軒下から竿出してやってみたいものだね。桜を見ながら引き縄 釣り・・・まさに大名釣りだ。 しかし桜の時期には1週間早く釣果同様寂しい風景だった。でも聞くところによる と去年の桜の時期もぱっとしなかったそうだから、この時期は総じてあまり良くな いのだろうか。 逆にその前のまだ寒い2月には70センチ級のビワマスが、刺し網でなくてトロー リングで水揚げされている。漁師に言わせるとこれよりももっと大きいのがいると のことだから、琵琶湖は夢がでかいぜ。 そいつを釣り上げた後日、日を置かずしてまた凄いのをヒットしたが、今度はまっ たく寄せることができずバレてしまったそうだ。80センチ級か・・・て言ってい たので、いやビワコオオナマズだろうと釣師郎は言っておいたが。 昼になると昨日とは逆で風が収まりベタ凪と化す。ますます生命反応が遠のいてい く感じがした。無線連絡するとS社長の朝一一発以来全員ノーピクの地獄巡りが続 いていた。大崎側でゴミがパラパラ一帯に浮いており、魚探の水深5メートルライ ンにもパラパラと初めて感が出だしたが、全くへの字は出てこない。 まさかこんなパラダイスで精神修行をつまされるとは思っていないかったが、だめ だこりゃあと昼過ぎにポツダム宣言受諾かと思ったら、流石hayasiさん、ボ ーズ直前の最後の最後で必ずやってくれんだよね、このしぶとさが。 まさかの釣果散々であったが、行けば釣れるほど甘くはない時期もあるってことだ し、よぉく勉強させられる釣行だった。釣れないと沖へ沖へと深く深くとなってし まう癖があるけれど、そこは生命反応がない死の世界だった? 3月からゴールデンウィークに入るまでのこの期間、正直釣り方が分からない。 これが新たに加わった課題だ。釣師朗以外の手練手管の3名が加わっても、この釣 果だし。 この時期はいつもの開拓済みエリアに入ってこない? 入ってきても何かしらの理 由で餌が発生していないのでさっさと素通り? 釣師朗たちの知らない未開のエリ アにパラダイスがあのか? この時期だけ釣るための仕掛け等の釣法が違う? 今 までの曳き方に実は死角があるのか? 悩むねぇ・・・。 |