ビワマス釣り 100+の疑問

FAQ 45



[Q]


 ドジャーのハリスの長さはどうやって決めるのか?



[A]


ドジャーの全長の1.5倍から2.5倍を基本とします。ドジャーから1.5メートルとか言っている人や書いてある記事を、たまに見ますが誤用だと思っています。釣師朗がレイクトローリングにデビューした20世紀の時代も1.5メートルという長さが信仰されていましたが、多分想像するに沖釣り用語である一ヒロ(凡そ1.5メートル)から出てきた話ではないかと思っています。ハリスはテンビンから一ヒロにするとかのイメージです。昭和40年ごろの湖のフライフィッシングてのはキャスティングはしないもので、ボートから表層を曳くハーリングのみを湖のフライフィッシングと信じられていたそうです。そういう迷信がまかり通る時代に土着の信仰が西洋の教義に混ざったのではと想像しています。さてドジャーの全長の1.5倍から2.5倍と幅広く書きましたが、この長さも人間様のご都合ではなくて対象魚の捕食の性質に適応させます。ビワマスはベイトをガンガン追い掛け回して頭からガブリと食らい付くタイプではなく、ソフトに吸い込むような感じで食ってくる様子です。そのためルアーがアクティブにアクションしているよりも控えめにアクションしている方が喰い付きや鉤の掛かり具合が明らかに良いです。ソフトなアクションに控えさせるにはドジャーからのハリスを長めにセットします。長すぎると今度はドジャー自身のアクションが加わらないのでドジャーを使用している意味が無くなってしまいます。1.5メートルなんて正にそれです。ハリスを長めにとることでドジャーからのアクションを少なめに掛けるところがミソなのです。ところで昔から疑問に感じていたのですがハリスを1.5メートルにするとたとえばビワマスを取り込むときにドジャーが頭とかにピタピタとかゴツンゴツンとか当たりませんか?沖釣りの場合は竿を竿掛けに置いてテンビンをつかんで横に置いてハリスを手繰って魚をタモで救ってもらいます。この場合テンビンが頭とかに当たることはありません。ドジャーの先1.5メートルの場合は本来こういう取り込み方になるはずなので、ビワマスが掛かってドジャーが水面から見えたら竿を横に置いてドジャー手繰り寄せて同船者にタモで救ってもらうわけですが、ハリスは5号くらいないとたぶん切れるでしょうね。ドジャーの先にミノーを付けることもありますが、動きの悪いミノーの場合は逆にハリスを短くして強めにドジャーのアクションを加えるように調整します。つまり動かないミノーを強制的に動かすわけです。ハリスの長さがあってルアーがあるのではなくて、ルアーのアクションに合わせてハリスの長さを決めます。そしてルアーのアクションはビワマスに合わせます。つまりビワマスに合わせたハリスの長さとなるわけです。なので1ヒロではないのです。