ビワマス釣り 100+の疑問

FAQ 17



[Q]


 最も楽しいダウンリガータックル(ロッド・リール)とはどういうものか?



[A]


グラスのウルトラライトのムーチンクロッドとムーチングリールだと思います。ただし楽なダウンリガータックルであれば、カーボンの7:3のミディアムライトとハイスピードなベイトリールの組み合わせでしょう。個人的意見ですが、楽しいてのはままならない、コントロールできるかできないかの端境でのやり取り、獲物との一対一の対等な勝負、楽の反対側でもがく。こういうものだと思います。400メートルのかなたから高性能ライフルで熊を撃ち獲るのも猟だしスポーツですが、原始の時代から引き継ぐ人間のDNAに狩りが刻まれているとしたら、槍一本で熊に向かうマタギの狩りこそが最高の猟でしょう。もちろん現代で命掛けてビワマス釣りてのはナンセンスですが、それを安全に疑似体験できるのが、ウルトラライトのムーチングタックルだと思うのです。まずリールから説明すると、巻き上げ速度が1対1です。ビワマスが10メートル走ったらこっちも全速で10メートル巻かなければ負けます。通常ベイトリールを使っていればだいたい5対1とすればもう2メートル巻けばビワマスに勝てます。とんでもないハンディキャップをもらっているわけです。さらにウルトラライトですと少しでもテンションを緩めるとフックが外れますし、そもそも竿さばきが熟練でなければビワマスをコントロールできないので、めちゃめちゃに引っ掻き回されてブレイクも少なくありません。自分もコントロールできずに、反対舷のダウンリガーのワイヤーに突っ込まれて自爆したこともあります。コントロールが難しいてことは寄せて取り込むまでに数倍の時間がかかりますから、上級者から見ればたっぷりファイトを楽しめる感覚ですが、そうでない人はパニックタイムが数倍になって遂にはばらしてがっくり度も数倍になると思います。しかしカーボンの7:3調子だと少々強引、下手でもビワマスをコントロールできます。コントロールできるので寄せて取り込むのも早いため、ばらす確率もずっと減ります。USのバスプロも釣ってなんぼの世界なのでどんだけ早くキャッチするかが勝負なので、ウルトラライトみたいなお遊びタックルは使用しません。ビワマスのキャチ数を競いたい人にはウルトラライトは不向きです。しかしそういう楽チンなタックルでたくさん釣ったとしても、ふと頭によぎるのが、「しかし小僧、自分の力で勝ったのではないぞ!そのモビルスーツの性能のおかげでということを忘れるな!!」てランバ・ラル大尉の声が聞こえるのは、釣師朗だけでしょうか。



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